春の天気の日に
傷付くことを忘れたみたい
傷付くことを回避し続けていたらこうなってしまったのか
傷付きたくないという気持ちが強すぎて傷付くことができなくなった
勝つか負けるかどちらかがあるというように、傷付けるか傷付くかどちらかがあるというのなら、わたしは傷付けたい、いまは
長く眠っていたら一日がまるっと消えていた
人生は長い目で見なくてはいけないねと友達が言うのでそうだと思った
好きな監督である三宅唱(さん)と飲んでから数日が経った
『ワイルドツアー』は特に期待していなかったけれど、舞台挨拶で監督がこれに出てる人たちは演技をしてます、演技をすることで見えるリアルな感じがあると彼らと接していて分かったのでそうしましたと言っていてかなり成功していると思った
バイト帰りに茶屋町のジュンク堂に寄って雨宮まみさんの本を買った
ここ数日また雨宮まみさんと任航のことを思い出していた
若くして亡くなってしまったふたり
確実にこの世に爪痕を残してから亡くなった
三宅唱(さん)と飲んでから高揚して家にはとても帰れないと思ったので友達に連絡して天満で飲むことになった
二軒目に行ったバーで友達と、爪痕残したいよね、と話した
爪痕を残さないと死んでも死に切れないと思った
お酒を飲んだらたのしくなってそのあと淋しくなった
今日買った雨宮まみの『東京を生きる』を読む
一週間前くらいに届いた任航の『NEW LOVE』を見る
どちらともずっと思い続けてはいたけれど手元にはなかったので、ようやっと手に入れることができてうれしい
わたしが言ったことやしたこと、だれかがずっと覚えていてくれたらいいな
だれでもいい、できるだけたくさんの人、だれかひとりでもいい
今日はびっくりするくらいの春の天気で救われた
お花見をしたいと思って思い出すのはひとり
わたしが泣いても涙を飲んでくれる人はだれもいないのに