消えた人々/愛は束縛を読んで/強さ
いつかどこかに行ってしまうくらいなら最初から好きとか言わないでほしい
そう思うときもあるけれど、それが人生かー
わたしの前に現れてはどこかへ行ってしまった男たちのことを考えるといつも胸が苦しくなる
どこに行ったんだろう
他の新しい女のところ、あるいは元に戻っていったのでしょうか
わたしはその男たちの人生のメインキャストになることができなかった
3日前の夜中にベッドでサガンの『愛は束縛』を読み終えて、17歳の時のわたしを思った
最初から最後までお金の話が主でロマンチックじゃなかったけれど、ラストがほんとうにものすごくて、とにかく素晴らしいと思った
17歳のときに好きだった男、そして18歳のときに好きだった男と別れるときわたしはすべてを失った気持ちになったし、別れ際にはどこにも行かないでほしいと言って泣きながら男にすがりついていたのだった
なんとみっともない姿だろうと思う気持ちと、これこそが愛だという確信とがあった
でもどうだろう
彼らをわたしはほんとうに愛していたのか
ということは?
とにかく、わたしは愛について考え直すことにした
昨日はバイトがおやすみだったので、一日中眠り込んだ
途中ごはんを食べるために起きて寝て起きたら夕方でよく寝たなと思った
そしてポストチェックに行くと注文していた本が届いていた
ごはんを食べてまたベッドでごろごろしながらこの前買った本を読んだ
いつのまにか朝、お母さんの電話で起きる
バイトに向かうとすこし気が紛れた
そういえばこの前『アイ・フィール・プリティ!』を観た
強さや賢さはなんちゃらと言っていて(忘れてしまったけれど)、そう、強さや賢さは内面のこと
主人公の決して美人とは言えない女子が「圧倒的な美しさ」というものをわたしも一度経験してみたかったと言っていて、わかると思った
強さや賢さと言ったけれど、強さというのは外見からも強く影響を受けると思う
けれど、賢さやユーモアや、品格、話し方は、その人そのものであると思う
美しくなりたい、強くなりたいと思った
後天的に身に付けられるものは身につけて先天的なものを愛すること
自信満々である人が魅力的だなんてわたしは思わないしそういうひとはちょっと興醒め
自信なんかなくてもいいけど、卑屈にならず、運命を受け入れて、運命を愛する人こそ美しいのだとわたしは思う