バーキンだって買えたのに/血/28クラブ

毎日死にたくて死にたくてたまらなかったころ、お母さんになんでわたしを産んだんだよわたしは生まれてきたくなかったと言ったら、だって子ども欲しかったもんと言われたことがある

これくらいの安易な心持ちである人にしか子どもなんて産めないと思う

 

わたしがこの世に生まれなかったことをわたしは生まれてしまったので想像することしかできない

ほんとうには分かることができない

 

この世はこんなにもつらいことの方が多いのにどうして子どもなんか産めるのか、到底わたしには理解できない

 

お母さんはわたしやわたしの弟妹を産まなければバーキンだって買えたのに!

バーキンを持って街を歩ける人生と子どもを連れて街を歩ける人生だったらわたしはバーキンを持って街を歩ける人生がいい

 

お母さんがバーキンを持てないのは自業自得だけど、わたしはいつかお母さんにバーキンを持って欲しい

そう思う度に泣けてくる

 

 

 

今日の朝から生理がきて、なんとなく頭がぼーっとする

普段経血量が少ないので油断していると、意味不明な量の経血がナプキン全体にいっぱいになり股に重りを付けたような状態で働いた

バイトが終わって公園のベンチに座って一服しようとするとその重りが弾ける音がしてすぐに立ち上がったけれど、ベンチに血が付いていた

 

 

 

はやく眠りたい、ずっと眠りたい

 

 

数年前に買っていたイーディーのポスターを切り取って部屋の隅、窓側に貼り付けた

 

イーディーの人生はほんとうに最高だ

28歳で死ぬ

27クラブにも入れなかったのだ

かわいそうなイーディー

イーディーのことわたしは思い続ける、あこがれの破滅型を全うした人生を拝み続ける