結婚式とその前夜/淋しさの正体/犬になるとき
日記を書く余裕がなく、いつのまにか5月になっていた
4月27日に地元で結婚式に出た
中学のころに仲良しだった女の子から数ヶ月前に連絡があり、卒業してからこれまで連絡を取ったり遊んだりしたことは一度もなかったけれど、懐かしい記憶が蘇り、参加するとすぐに返事をした
結婚式は盛大で、すこし疲れたけれどたのしかった
着物やドレスを着た彼女があまりにもかわいくて綺麗なのですこし泣いてしまった
結婚式の前日、寝る前にお母さんがわたしの部屋に入って来てベッドの横ですこし話をしてくれた
休学して実家で療養しているとき、眠れなかったり鬱で泣きじゃくっていたりするとお母さんがこうやってベッドの側に来てカウンセリングしてくれたことを思い出してうれしかった
きつかったらいつでも帰っておいでとお母さんがやさしいことを言うので涙が止まらなかった
心と体のことを一番に考えていいとお母さんが言うので、でも、そうだけど、それだけじゃ生きていけないとわたしが言うと、うんうんとうなづいてくれた
実家に帰ってみて、やはり田舎はつまらないけれど、なにもかも諦めて、こっちでしばらく生きるのもありかもしれないとすこし揺らいでしまったけれど、お母さんがいつでも帰っておいでと言ってくれたので、都会でひとりで生きていこうという気持ちになることができた
人に対する気持ちって、好き、嫌い、その他いろんな言葉を使っても言い表すことができない
はっきりしない
お母さんに対する気持ちは特に表すことが不可能なほどに複雑だ
尊敬、嫉妬、感謝、憎悪、…
関西に帰って来てから淋しくて仕方がない
友達を家に呼んでピザを食べたり、バーベキューに行ったりしたけれど、ひとりになる時間がどうしてもあるから淋しい
だから人は恋人を作るんだろう
人を愛して愛されるんだろう
いまは彼氏がいなくてひとりの時間に映画を観たり本を読んだりする以外の時間にどこにこの気持ちを向ければいいのかどうしても分からない
実家では5日間いて2本しか煙草を吸わなかったのにこちらに帰って来てからヘビースモーカー
どうしたものか
俺とセフレになる?と言われた
ティンダーでかなり前にマッチしてずっと連絡を取ってる男から
直近の元カレとも会った
お腹がぺこぺこで王将でごはんを食べたけど天津飯の味が濃すぎたのでわたしは残してしまった
家に泊まって一緒にお風呂に入って眠った
相変わらず部屋はいい匂いがして久しぶりに会ったというのに素っ気なくて大きい体がかっこよかった
王将まで歩いて行くときにわたしから手を繋いだけど振りほどかれて無理矢理腕を組んだ
そんなことをするのにあんなにもやさしく抱きしめてくれる
お風呂で体と髪を洗ってくれる
髪を乾かしてくれる
この人はわたしを犬にする